【ローモバ募集戦略】ローモバマーケティング募集講座~フレームワークで募集文を作成せよ~
ローモバマーケティング講座もいよいよ大詰めの第4弾となりました。
本講座のゴールは募集文の作成ですが、今までの考え方は募集文以外にも使うことができます。
ですが、これからお伝えする内容は募集文に特化した専門的な内容です。
多くの人が募集文をなんとなく作っていますが、実はこの募集文のようなテキスト作成にはいくつかフレームワークが存在します。
今回はそのフレームワークについて紹介していきたいと思います。
前回のおさらい
前回は、ターゲットからさらに絞り込んだ「ペルソナ」という概念について解説しました。セールスライティングでは、このペルソナへ対して文章を作成するのが基本となります。
上記がペルソナとターゲットの違いで、ローモバで言えば、自分達のギルドに最もマッチするであろう人物像がペルソナになります。
このペルソナが「どんなことを考えてプレイしているのか」「どんな思いでプレイしてるのか」「どんな経験に不満を持ったのか」などの感情部分をひも解くことで、自分のギルドが解決できることを提示する必要があります。
詳細についてはこちら⇒【ローモバ募集戦略】ローモバマーケティング募集講座~ターゲットを仮想の個人へ絞り込め!~
これから解説するフレームワークはあくまで、効果的に使いやすいと言われているものになります。
覚えておくべき文章のフレームワーク
私のブログでも今回紹介しているフレームワークはたくさん使われています。興味を持って貰うためのフレームワークから効果的に情報を伝えるためのフレームワークまで、多くの種類があります。
今回は基本となる以下の4つのフレームワークについて解説します。
- 列挙法
- PREP法
- PASONAの法則
- 新PASONAの法則
列挙法
「列挙法」は一般的な募集文で使われることの多い文章の形式です。シンプルに項目を並べてそれぞれ説明しているだけで理解はしやすいけど、それ単体ではあまり意味がありません。
どちらかというとフレームワークではなく、概念に近いものとなります。
このブロックで各項目について解説していますが、これもある種の列挙法を用いたものになります。
列挙法のよくある失敗例
募集文で使われるよくある列挙法の例は以下のようなものになります。
ギルド共闘:マスターリーグ
魔獣共闘:レジェンド
ドラゴンアリーナ:レジェンドリーグ
ギルドトーナメント:15段
このような文言が書いてある募集文はよく見かけますよね。確かに、整理されて見やすいですが、なんのメッセージ性もないため、単体では使えません。
また、募集文は長文化しやすく、ギルドを検索すれば分かることなので、上記の使い方にはあまり意味がありません。
列挙法の改善例
仮に列挙法を使うとしたら以下のように私なら改善します。
深夜に活動をしていてメンバーと話をする機会がない
戦闘を始めたいけど、何から手をつけたらいいかわからない
周りが強すぎてなかなかバリアが剥がせない
このようにプレーヤーの置かれている状況についての言及や悩み、課題についてを列挙法にします。
ここにはしっかりとメッセージが含まれているため、単に情報を並べたという状態を避けることができます。人は理屈では動かないため、感情部分にスポットを当てることで効果的に働くようになります。
PREP法
「PREP法」は文章を作成する上で基本となるフレームワークです。このブログでもPREP法を応用した書き方をしています。
文章作成だけでなく、説明を求められた場合の会話でも使用することができます。非常に活用範囲が広く、文章作成の基本といっても過言ではありません。
PREP(プレップ)法はPoint(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論)の頭文字を取っています。
例えば、ローモバで兵が重要であるという主張をしたい場合は、以下のようになります。
P:私は兵が重要だと思っています。
R:なぜなら、兵隊がいなくては継続的に戦闘をすることができないからです。
E:例えば、ドラゴンアリーナの終盤、兵隊がいなくなってラリーが成立しないような時がありますよね。
P:だから、兵隊が重要なのです。
このようにPREP法を活用すると情報が整理しやすく、かつ論理的に相手に伝えることができます。これらのことからビジネスシーンや日時においても効果的なフレームワークと言われているのです。
PASONAの法則
セールスライティングの基本となるのが「PASONAの法則」です。多くの商品広告に使われているため、知らず知らずのうちに見たことがあるかも知れません。
あまりにも多く多用されたことと人々の生活水準の向上や価値観の変化などによって最近はあまり使われなくなってきていますが、未だに有用なセールスライティングのフレームワークです。
PASONAの法則はProblem(問題)、Agitation(扇動)、Solution(解決策)、Narrowing Down(絞込)、Action(行動)の頭文字を取っています。
よくYouTubeを見ていると出てくる漫画広告が最もイメージしやすいと思います。ここでは、よくある口臭ケアのマウスウォッシュの話を例にしてみてみます。
P:なんだか、対面で話をしていると顔を逸らされることはありませんか?実はそれ、口臭が原因かもしれません。
A:口臭は自分では気が付かずに、知らず知らずのうちに陰で噂話にされていることも。
So:しかし、歯科医は高額、マウスウォッシュは清涼感があるだけで根本な解決につながらない。医薬部外品のマウスウォッシュは、口の中の細菌を分解して洗い流すから効果は歴然。
N:このCMを通してお申込みをすれば、本来1万円の商品がなんと70%。今だけの特価なので数量限定となっています。
A:お早めにお申込みください。
このようなストーリーも基本ベースはPASONAの法則が使われています。
非常に訴求力が高いため、セールスライティングの基礎フレームワークとなっています。
新PASONAの法則
現在のユーザーは共感を重視するようになったため、PASONAの法則は新しく改変されています。これは、時代の変化と共にモノが溢れる様になったのが背景です。
新PASONAの法則はProblem(問題)、Affinity(親近感)、Solution:(解決策)、Offer(提案)、Narrowing Down(絞込)、Action(行動)の頭文字を取っています。
PASONAの法則と新PASONAの法則の違いは以下のようになります。
項目 | PASONAの法則 | 新PASONAの法則 |
---|---|---|
P | Problem(問題) – ユーザーが抱えている悩みや欲求を提起 | Problem(問題) – ユーザーが抱えている悩みや欲求を提起 |
A | Agitation(扇動) – 問題の中身を掘り下げつつ、解決の緊急度を煽り立てる | Affinity(親近感) – 問題の中身を掘り下げつつユーザーに共感し、親近感を誘う |
S | Solution(解決策) – 問題を解決できる具体的方法を提示する | Solution(解決策) – 問題を解決できる具体的方法を提示する |
O | ー | Offer(提案) – 解決策を導入してもらうための提案をする(無料お試しなど) |
N | Narrowing Down(絞込) – 期間を絞り込み、今すぐ購買すべき理由を示す | Narrowing Down(絞込) – 期間を絞り込み、今すぐ購買すべき理由を示す |
A | Action(行動) – 行動してもらうように呼びかける | Action(行動) – 行動してもらうように呼びかける |
先ほどの例を新PASONAの法則に書き換えてみましょう。
P:なんだか、対面で話をしていると顔を逸らされることはありませんか?実はそれ、口臭が原因かもしれません。
A:隣に座った人の口臭が気になってしまったことはありますよね。もし、自分が同じように思われていたら…。
S:しかし、歯科医は高額、マウスウォッシュは清涼感があるだけで根本な解決につながらない。そこで、有効なのが医薬部外品のマウスウォッシュ。口の中の細菌を分解して洗い流すから効果は歴然です。
O:今回はそんな医薬部外品のマウスウォッシュを多くの人に試してもらいたい。だから、無料のサンプルを用意しました。
N:このサンプルは一カ月だけの提供です。また、このCMを通してお申込みをすれば、本来1万円の商品がなんと70%。今だけの特価なので数量限定となっています。
A:お早めにお申込みください。
現在では、このような紹介の方が効果があると言われているため、多少変化しています。しかし、基本はPASONAの法則を理解していれば、その派生形として捉えることができます。
実際のマーケティングの現場では、フレームワークに変化を加えて、オリジナリティを作ったりしています。
募集文に色を加える5つのポイント
ここまで、フレームワークについて解説をしました。ここからは、これらのフレームワークを活かすためのポイントを5つ紹介します。
- 緊急性:読者に即時の行動を促す切迫感を訴える。
- 専門性:信頼性を高めるための知識や経験を示す。
- 権威性:信頼感を与えるために第三者の権威ある意見やデータを引用。
- 具体性:明確で具体的な表現を用いることで理解しやすくする。
- 比較:対象の違いや類似点を示すことで理解を深める。
それぞれ解説していきます。
緊急性(Urgency)
緊急性とは、読者に対して行動を促すために時間や状況の切迫感を訴えることです。
緊急性が高まると、読者は問題解決のための行動を遅らせずに取る傾向があります。緊急性を文章に盛り込むことで、読者の関心を引きつけ、即時の対応や行動を促すことが可能です。
よくある例は、ギルドの枠が5枠しかないなど、共闘のために募集をしているなどの急ぎであることを伝えると良いです。
期間や枠数は明確にしてあげたほうが良いというわけですね。
専門性(Expertise)
専門性とは、文章の中で自分の知識や経験を示すことで、信頼性を高める要素です。専門的な知識や情報を提供することで、読者はあなたの意見や提案に説得力があると感じ、信頼を寄せる傾向があります。
専門性というのは意外と難しいのですが、ローモバでいえば、自身の経験を語ることで専門性を生み出すことが可能です。
ギルドに入ったはいいけど、メンバーとなかなかなじめない経験ってありますよね。だから、私はメンバーが挨拶をする習慣を大切にするギルドにしました。など。
専門性の本質はユーザーの抱えている感情部分を言い当てること。
権威性(Authority)
権威性とは、自分の意見や提案の根拠に、第三者の権威ある意見やデータを引用することです。権威性があると、読者はあなたの主張に対して信頼感を持ち、説得力が高まります。
自身の主張をより強固にするイメージを持つと良いでしょう。
具体的には、ギルドギフトが300個アンコモンで獲得できるため、毎日1,000~2,000ジェムの獲得が可能です。このような体制を作っているからこそ無課金・微課金でも安心して戦闘ができます。といった具合に。
データを載せるのが基本ですが、他にも○○で紹介されたというのも権威性に含まれます。
具体性(Concreteness)
具体性とは、抽象的な表現や言葉ではなく、明確で具体的な表現を用いることです。具体性がある文章は、読者が理解しやすく、情報を記憶しやすいとされています。
具体と抽象の使い分けは非常に重要です。多くのギルドの募集はこの具体性に欠けています。
例えば、脱農民という言葉は抽象的な表現です。
なぜなら、価値観によって異なり、人によって意味合いが異なるからです。だから、より明確にするために脱農民が何を指しているのかを定義する必要があります。
バリアが剝がせない状態から捕虜を持てるようにするのか、自身でガンガン攻めて撃破数を稼げるようにするのか。など。
抽象的な表現が多いからどの募集も同じに見えてしまう。
比較(Comparison)
比較とは、2つ以上の対象を並べて、その違いや類似点を示すことです。比較を用いることで、読者は対象の理解が深まり、選択肢や判断の基準が明確になります。
人間という生き物は絶えず、周囲と自身の比較で存在を認知するという習性があります。そのため、人は比較で判断をすることが非常に多いのです。
例えば、物静かにプレイできる環境とみんなが声を掛け合っている環境。あなたはどちらが魅力的に感じますか?我々のギルドは後者になります。など。
比較の表現はたくさんあります。松竹梅なんかは典型例。
テクニックは仮説と検証の上に成り立つ
ここまで、細かなテクニックについては紹介してきました。多くの方はこれらを学んで「よっしゃー!やったるぜ!」ってなると思います。
しかし、そんな安易な考え方では失敗するということを改めて釘を刺しておきます。本来、重要になるのはこれらのテクニックを使う前と使った後だからです。
テクニックというのは本来、魅力を倍増させるものであって、その真価を理解していなければ役に立たちません。
ニーズと仮説
その中で、最も重要なのは仮説を自身で持つことです。何かをするときに計画を作ると思いますが、これは情報収集と仮説の立案によって行われます。
例えば、ローモバでの楽しみってどんなことだろう?と考えてみてください。
「戦闘をしている人はイキイキしている」これは楽しいからなのかもしれない。「メンバーが楽しそうに装備の会話をしている」これはみんな悩んでいることなのかもしれない。
周囲の状況からまず推測します。これが情報の収集です。
「戦闘をすることがなぜ楽しいのだろうか?」それはきっとローモバにおける自己表現のひとつだからかもしれない。では、この環境を作るためには、みんなが同じ価値観で共に褒めたたえる状態にならないといけない。
このように仮説を立てていきます。
これでもかなり大枠で捉えていますが、仮説を作って深堀りすることであなたのギルドの武器となります。
ここまで、分かってはじめてテクニックが上手く機能するのです。
まずは、仮説を作ってそこから募集文を作ってみよう。
募集文と検証
上記までの内容は、ある程度優秀な人であれば自然とできていることがあります。しかし、募集の掲載はそこから改善をしなくてはいけません。
募集文で大きく見直すべき内容は私の経験上、以下の3つです。
- ターゲット層
- 募集媒体・回数
- 募集コンテンツ
この3つに尽きます。そして、募集文にこだわるのは①②が完全に見直しができてからで構いません。
ターゲット層
そもそも、自分達のギルド魅力がターゲットにしっかりと合っているものなのか?これは非常に重要です。
残念ながら、ネームバリューや実力が伴っていなければ人は集まりません。自分達の理想とするメンバーを集めるためにはいくつか段階が必要です。
将来的にガチガチの戦闘民を集めたいのであれば、その前の戦闘を始めたばかりの人を集める。
それでもダメなら、これから戦闘を始めようとしている前の段階の人を集める。
それでもダメなら、戦闘したいという意欲はあるけど、まだまだ育っていない人を集める。
このように自身のギルドの状態に合わせてターゲットは適切に変更していく必要があります。このような手順の先に、あなたが理想とするメンバーが集まるのです。
まず、見るべきは自分達のギルドがターゲットにとって魅力的に感じる段階にあるのかどうかを必ず最初に考えてみてください。
いきなり、キングは取れねえだろうよい。って話ですね。
募集媒体・回数
次に見直すべきはリーチ数です。本当に人の目に届いているのか?これは非常に重要なポイントです。
今回はWebサイトの仕組みをちょっと例に出しますが、Googleの検索結果で1位を取ってもサイトに身に来てくれる人は一般的には13%程度です。これが、2位になると約7%、3位は4%程です。
目に入ってもクリックされるかどうかはこんなレベルです。じゃあ、そもそも目に入る機会が少なかったらどうでしょうか?
ほとんど、見られていないというのが実情であるというのはお分かりですよね。さらにいうと成約率なんてものは、高くても見に来てくれた人の1~2%しかありません。
ローモバというニッチな分野になるので、実際はこの一般的なデータよりかなり上昇しますが、重要なのは人の目に届いているかどうかです。
ちなみに、私のブログからKXRへの加入者は2カ月ほど運用して、アクセス数は1000程度でお問い合わせが6件、加入者が5件となっています。大体、0.5%が成約率というところなので、リーチ数がどれだけ大事であるかが分かると思います。
募集コンテンツ
上記の修正を行った上で、募集コンテンツの見直しがはじめてできます。
基本的にはターゲットの見直しができていれば、それに合わせて文章を変えることになります。この段階である程度効果が見込めますが、それでも結果が出ていない場合はテキストに問題があるということです。
この段階ではじめてフレームワークやポイントを加えたり修正が可能となります。
広告というのはそもそも商品を越えることはありません。越えてしまうとそれは誇大広告となってしまうからです。
だから、自ギルドを磨いて、強みを見出し、それをどう調理するのかが募集コンテンツの見直しです。フレームワークはあくまで、素材ではなくスパイスというわけですね。
ここまで、理解ができていれば今回教えたフレームワークが上手に機能するようになります。
ギルド紹介掲示板をご活用ください
リトブログでは、募集に際してギルドの支援を行っております。
詳細はこちら⇒ギルド紹介掲示板|Retry YN【リト】’s blog (retry0907yn.com)
自身のギルドの魅力が分からない。どこをPRしたらいいのか分からない。掲載はしているのだけど、人が集まらないという方には、第三者の目線で一緒に考えて掲載を行っております。
ギルドの向いたい方向性からターゲットの絞り込み、募集文への落とし込みまでかなり詳細にご相談いただいております。
ギルドに合ったターゲットの分析はかなり熟知していないと難しいのは事実です。当ブログでは掲載のみならず募集戦略の見直しも一緒にお伝え可能なので、ぜひご相談ください。
お問い合わせはRetry YN【リト】@サイトリニューアルオープン!(@DuX0514)さん / Twitterからお願いいたします。
講義のまとめ~募集のロードマップ~
今回は、募集文作成のフレームワークについて解説しました。
フレームワークを上手に使うためには、その本質である仮説と検証が行えてはじめて上手に機能することを忘れてはいけません。
そのため、行うべきステップはこのようになります。
上記のように募集フローを分解して自身がどの段階の作業を行っているのかを把握することが重要です。
ここまで、解説してきた1~4記事はこれらの内容を理解するためのものなので、不明点についてはもう一度見直ししてみてください。
次回は、募集文の作成例について紹介します。