【ローモバギルド政策】ギルドコンセプトの作り方~ギルド政策を決定するための法則~
今回の講義はギルドコンセプトの作り方について解説をしていきます。
恐らく、強くなりたいと思っているギルドは「あんなことをやってみたい」であったり、これからギルドを作ろうと思っている方は「ああいうのは、ないようにしよう」と漠然とした想いがあると思います。
ですが、実際どうしようかって悩んだときに、なかなか具体化をするのは難しいですよね。
予想にはなりますが、他のギルドではこんなことをやっているから、自分のギルドでもやろうっといった状態でギルド政策を作っているかと思います。
ギルドコンセプトとは?
そもそもの話にはなりますが、ギルドコンセプトについて理解を深めておく必要があります。
「コンセプト」は概念や観念という意味になります。ビジネスなどで使われる場合は、全体に一貫性を持たせるための基本的な観点や考え方について指すことが多いです。
で、ギルドコンセプトってなんなの?に対して、私が勝手に定義を設けました。
ギルドコンセプトを定義付けするなら、「ギルドに所属することによって、メンバーがどのような体験を得られるのか」になります。
この概念は、ゲーム開発におけるコンセプトの定義を元にしています。(ローモバもゲームの中だしね。)
まあ、要約すると、「自分とメンバーがどんな体験を目指してギルドを作るか」といったところでしょうか。
ギルドコンセプトを作るためのフレームワーク
「ギルドコンセプトについてはなんとなく分かったけど、どうやって作ればいいの?」これが実際のみんなの悩みですよね。
なので、今回はギルドコンセプトを作るためのフレームワークを用意しました。
why:なぜ、このギルドがやるのか?
who:このギルドは誰のためにやるのか?
Insite:どういう観点で考えているのか?
what:どういうモノ・コトを求めているか?
Value:どんな価値が与えられるのか?
この5つのポイントを順番はどれからはじめても良いので、どんどん深掘りをしていきます。
かみ砕いていくと、「なぜ=何を目指しているから」、「誰=どんなニーズに当てるのか」、「観点=どういう違いを生み出すのか」、「モノ・コト=何を重要視してるのか」、「価値=どんな体験を得られるのか」ということです。
この中で一番重要なのは価値になります。
まだまだ、ぼんやりって感じですよね。安心してください。具体例で解説します。笑
KXRを例にした「ギルドコンセプト」
実際に私ががっつりコンセプトを作ったKXRを例にして解説していきます。
現在とは若干違いがあるのは悪しからず。
上記がKXRの原案としてのコンセプトになります。これを具体的に言語化すると以下の内容と定義しています。
【コンセプト 】攻めも守りもお手の物。「New WANA Clan Style.」
低パワー帯でラリーが飲めるというのは大きなアドバンテージです。
ブーストはあるけど、兵はいない。では、不完全。
我々が目指すものは、低パワーだと舐めて来た相手のラリーを丸呑み。
低パワーだとたかをくくっているギルドからワンダーを奪う。
強すぎる相手がきても、人口が減ってもすぐに移民が出来る。
我々が目指すのはそんな戦闘スタイル。
この情報を先ほどのフレームワークに当てはめると以下のようになります。
「なぜ=何を目指しているから」
パワー至上主義に近い、日本人の価値観に新たな風を入れ、「低パワー=兵がいなくて弱い」の印象を書き換えるため。
「誰=どんなニーズに当てるのか」
ローモバを課金ゲームだと思っているの人って多くない?いやいや、戦略の方が大事だし、楽しさはそこにあるでしょ。って思っている人。
「観点=どういう違いを生み出すのか」
弱くて低パワーになってるのは、ただの雑魚。だけど、兵隊とブーストをしっかりと作り込めば大きなアドバンテージになる。
「モノ・コト=何を重要視してるのか」
パワーを押さえるために戦略的な攻略を重要視して、完成度の高い城を作り、メリット・デメリットを最大限に活用すること。
「価値=どんな体験を得られるのか」
シンプルに強いってだけだと、勝って当たりまえになってしまうから、そう思っている人を逆にハメちゃおうって体験を得られる。
という風にギルドのコンセプトを分解することができます。この逆の作業をコンセプト作りでやれば良いのです。
ギルドコンセプトができればペルソナが作れる
ギルドコンセプトが言語化できると付随して、ペルソナ像も出てきます。
KXRのコンセプトの分解を見れば分かるんですが、ある特定の個人を指しているように思えませんか?
そこそこの重課金者で、低パワーのラリートラップを作る人はまさにギルドの理想的なプレーヤーですよね。
このペルソナ像があるから、現在のKXRを構成するメンバーが実際の人数として表れています。
具体例なペルソナ像があるからそこに付属する上下2つの層も割合が高くなっています。(もちろん、一般的なローモバの人口割合にも左右されています。)
ギルドコンセプトを作るとこんな付属的な効果も期待ができます。というか、コンセプトをしっかりと作ると自然と出てくるんですが…。
基本的に既にギルドが運営された状態からは所属メンバーからペルソナ像を作り、ギルドを新しく作る際にはペルソナ像からターゲット層がでてくる。
ギルド政策はターゲット層に合わせて
コンセプトを作ることでギルドのペルソナ像やターゲットが出てきましたが、ここからがギルド政策の決定するための要因となります。
基本的にすべての人を満足させられるギルド政策というのは存在しません。
なので、ターゲット層がカバーできるギルド政策を作るということを最も重要視する方が賢明です。ターゲット層にギルド政策がマッチしていれば、ギルドの満足度は全体の指数としては高くなります。
例えば、飛行機のクラスなどをイメージすると分かりやすいです。旅客クラスは国内の基準で以下のように分かれています。
旅客クラス | 対象者 |
---|---|
ファーストクラス | 高級なサービスや快適性を求める旅行者 |
ビジネスクラス | ビジネス目的で旅行する人やエグゼクティブ |
プレミアムエコノミークラス | エコノミークラスよりも快適な座席やサービスを求める旅行者 |
エコノミークラス | 一般的な旅行者や予算を重視する旅行者 |
安くて満足する人もいれば、サービスで満足する人もいるわけです。要は人によって求めている目的が違います。
ギルドにおいてギルド政策というのは、ターゲット層に向けたサービスのクラスを作るようなものとなります。
「募集をみて同じようなギルドがたくさんあるな~」と感じるのは、この価値観に違いがあることを考えずに、「みんなおいで~」なんてやっているため、独自性やプレミアム感がないのです。
なので、ターゲット層に合わせたギルド政策が重要であると言えるのです。
ギルドコンセプトを基盤として作ることで、ターゲット層に合ったギルド政策の方針が立てやすくなり、ブランド感と生んでいるのです。
ギルド政策の具体例
では、このブランド性や差別化といった観点で何を切り口にギルド政策を作れば良いのかについて見ていきましょう。
ここでも、KXRを例にしていきます。
KXRにペルソナ像は、ローモバを戦争ゲームとして捉えて、戦略的でブースト高い城にするために、そこそこの課金をしている人になります。
ターゲットとして、広げると一日の自由に使える時間があり、ハイパワー帯として戦うのはちょっとしんどいけど、低パワーなら結構戦えちゃう人から微課金でほどほどの課金で相手が弱い方が嬉しいというような層までがメインとなります。
この時に、ターゲット層の中央からペルソナまで成長できるような環境を目指します。
そのために、ギルド政策としては、城作りの指針を作り、教えていけるための政策を作っています。Discordを使った個別のアドバイスであったり、加入希望者への兵数確認であったりです。
あとは、どのぐらいの頻度でやれば満足しそうかを仮決めし、政策を実施する中で調整をしていきます。
ドヤ顔で語るほどの内容でもないぐらい普通の考え方ですよね?この普通の考え方の中で重要な部分は、「メンバーがペルソナ像へ近づけることのできるギルド政策を作るか」この1点です。
なので、成長して変化していく中で、段階的にギルド政策が変わっていくのも自然であり、常に同じギルド政策である必要はありません。臨機応変に作っていきましょう。
ギルドコンセプトを作ると思考がクリアになりやすいです。共有すればメンバーの士気を上げることもできます。また、差別化のポイントも明確化されるため、正直良いことしかありません。
あなたのギルドのコンセプトがまだうやむやの場合、一度しっかりと作ってみてはいかがでしょうか?